あいさつ、お礼、お返し、ゴミや迷惑を控える、などは親切ですることなのですか。そんなことあたりまえに行うことです。もちろん、誰もが機嫌良く、というわけにはいきませんから、そうする人、同じ人でもするときとしないときもあり、とは人の常です。ただ、こんなことを小さな親切、と銘打って広めなければならない、このことに私たちは現在の社会の状況の一端をしるべきなのです。その意味では、それなりに啓蒙されるべきところです。
席を譲る、手伝う、そのとき黙ってする方もいます。でも圧倒的に多いのはしない人、その反対の行為をしてしまう人、そして素知らぬ顔でいる人です。そのためにも、日頃から対人的なやりとりにできる限り慣れることは必要条件である、というのはよく分かります。ただ、それが時として逆襲にあったり、因縁をつけたつけられたの関係や諍いとなるなども決して珍しくはありません。ちょっとした親切のつもりがとんでもないことに、というのもあり得る話で、まさに、人というのは恐ろしい存在です。社会道徳の衰退を招いたのはなんなのか、冷たくやりきれない、余裕のない人々の生活を強いているのは何か、今から誰もが考えなければなりません。
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